奴間健司の一般質問 「庁議」とは何か?

古賀市の庁議の規程より
古賀市の庁議の規程より

私は9月9日の一般質問で、「庁議」とは何かを問うとともに、基本施策について市長の決裁を補佐するために審議、調整、決議すべきではないかと指摘しました。

<市長の基本的見解>

①庁議は、行政の基本的重要施策の策定に関して、審議、調整及び協議を行い、市長の意思決定を補佐するとともに、各部門相互の総合調整、情報交換、連絡調整及び行政の統一的かつ効率的な推進を図るために設置している。市民のくらしにとって必要な場である。

②庁議の議題は庁議構成員から提案されたものを、一旦総務部長が調整を行った上で庁議に付議している。庁議では重要施策について意見交換は行うが意思決定機関ではない。

③自分が庁議に対し望むのは、縦割りの組織の垣根を越えた意見交換と重要事項に関する問題意識及び情報の共有の二つ。さらに部下への徹底。

④会議録は要点筆記で作成しているが一般には公開していない。結果概要の公表もしていない。

<私の指摘>

❶市長の意思決定・決裁を補佐するためにも、庁議での議論は何らかの結論、決定をすべきである。規程はそのように解釈できる。

❷庁議に付議するのは総務部担当副市長(横田副市長)と定められており、総務部長ではない。

❸規程には、「庁議において決定した事項で、必要と認めるものは、自己の所管に属する職員に伝達し、周知徹底を図る」と定めている。何も決めない機関ではない。

<市長の対応>

①決定機関であればメンバーを厳選して多数決で決めるということになるが、そういうことは全く考えていない。

②最初に調整を行うのは総務部長である。そのあと横田副市長が最終的な調整を行う。

③庁議の場で決定事項を市長が言う場合もある。多数によらず市長が決定して全員に徹底する。

④日常業務では他の部門のことまで聞いたり見たりはない、庁議の場での情報や問題意識の共有は非常に大切である。

<まとめ>

❶中村市長は、庁議で決することと市長の決裁を混同しているのではないかと思う。

❷かつて竹村助役は、「事務的レベルの消化は部における主管課機能でおこなうが、部の力だけでは押しきれないものがあり、それを後押しするのが庁議である、最終的な意志の決定は市長が持っているのでその間の協議体制としての最高議決機関として庁議が機能する」と述べている。この認識が正しいと思われる。

❸多治見市の庁議(政策会議、調整会議)の会議記録には「決定」、「承認」が明記されている。

❹何も決めない庁議である方が存在価値が疑われる。