古賀市は10月1日、2021年度・令和3年度当初予算編成に向けて市長メッセージ、総務部長名の予算編成方針、中期財政見通し(2021年度~2025年度)を公表しました。田辺市政になって取り組まれたもので今回が2回目。古賀市のホームページにアップされています。
市長メッセージはたくさんのことが盛り込まれています。しかし、肝心なことが漏れていると思います。
例えば以下の点です。
①社会の価値観変容をどう把握するのか?
新型コロナによる「社会の価値観の変容を意識すること」と述べ「これからのまちづくりにつなげていく」と述べています。私が6月議会の一般質問で指摘したこととも関連します。しかし、どのように捉えるのか?新たな市民意識調査を実施する姿勢は示されていません。タウンミーティングでは無理です。問題意識は良くても手段が無ければ意味はありません。
②第5次総合計画策定には時間確保が必要ではないか?
「次期総合計画の策定を意識すること」を強調しています。「SDGsの視点を取り入れることにしていることも重要」と述べています。しかし、コロナの影響で策定作業は大幅に遅れています。基本構想審議会まで3ヶ月、議会上程まで1年弱です。
私は9月議会の一般質問で「1年延期」「新たな意識調査やワークショップ」「SDGs講演会」を提言しました。しかしこのメッセージでは策定状況の厳しい現状を直視し、10年計画をしっかり策定するという具体策が見えません。
③薬王寺インキュベーションの収支見通しがないのでは?
この課題についてはわざわざ重要性を強調しています。
私は9月議会で5200万円の温泉旅館改修費に反対しました。賛成した議員も疑問を抱いています。しかし、このメッセージは一般論を繰り返すだけで、5年間の収支見通しなどについては全く説明していません。
同時に公表した中期財政見通しでは、2025年度・令和7年度には繰越金が約2億円減少、基金残高は約6億円減少、市債残高は約28億円増加となっています。こうした厳しい見通しを踏まえているとは思えません。
主な点だけ触れました。たくさん書いているが肝心なことには触れていないというのが率直な感想です。「見える化」は良いことです。しかし、市民の皆さんにとって、『わかりやすく、疑問に答えるもの』でなければ効果は期待できません。
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