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船原古墳 被葬者像について興味深い講演

11月28日、国史跡船原古墳講演会に出席しました。今回はオンラインでも配信されました。
 古賀市文化課の西幸子さんが玉虫で装飾された馬具(杏葉)について報告しました。今回注目された馬具の複製に玉虫の羽20枚を敷き詰めたら、ちゃんと収まったという報告もありました。
 九州歴史資料館の吉村靖徳さんが、関心の強い「被葬者像」について講演されました。吉村氏は、①被葬者は、馬飼集団の総括者として対外交渉を掌っていた②被葬者の重要な役割の一つに、ヤマト政権の半島政策の一環としての朝鮮半島への馬の提供があった③官道と港湾にほど近い土地を宗像君によって与えられ、糟屋郡北部を拠点として活動していた④被葬者の出自は、激動の朝鮮半島情勢の中で亡命もしくは招聘された人物で、宗像君を介して半島政策に寄与していたという説明をされました。
 国宝級と言われる玉虫馬具など多くの特殊馬具から、被葬者像についてこのような推察ができのかと感心しました。
 発掘されたものは約600点とのこと。まだまだ調査は続き、被葬者像の研究も深まるのではないでしょうか。今後の展開が楽しみです。
 今日の講演会で、教育委員会が「船原古墳オリジナル缶バッジ」を作成し、2個100円で販売することが明らかになりました。私も10数種類の中から4個買い求めました。多くの方に楽しく広めたいですね。教育委員会の皆さん、ありがとうございます!